日経バイオテク12月21日号「審査報告書を読む」、サイラムザ点滴静注液(日本イーライリリー)
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-24 0:00)
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今回は、2015年3月に治癒切除不能な進行・再発胃癌を効能・効果として承認された「サイラムザ点滴静注液」(一般名:ラムシルマブ)を取り上げる。悪性腫瘍の進展においては、血管新生が必要とされ、腫瘍血管の新生には血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor:VEGF)が重要な役割を果たしていることが知られている。VEGFは主に血管内皮細胞表面にある血管内皮増殖因子受容体(Vascular Endothelial Growth Factor Receptor:VEGFR)にリガンドとして結合し、細胞分裂や遊走、分化を刺激したり、微小血管の血管透過性を亢進させたりする働きを持つ。VEGFまたはVEGFRを標的とした薬剤は既に幾つか承認されているが、ラムシルマブも抗VEGFR2抗体であり、今回は、血管新生阻害薬におけるラムシルマブの位置付けを考えてみたい。
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日経バイオテク12月21日号「業界こぼれ話」、引用された小保方論文に過剰反応
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-24 0:00)
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2015年11月27日のSCIENTIFIC REPORTS誌に「ネズミの損傷した骨格筋から新規の幹細胞を発見した」という内容の論文が掲載された。筆者たちはその細胞をinjury induced muscle-derived stem cell-like cells(iMuSCs)と名付け、神経原性や筋原性の細胞に分化できることを確かめた。この論文の発表を受けて、「外部ストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つSTAP現象が存在した」「小保方晴子さんの発見は真実だった」などと伝える記事がネットを通じて拡散された。
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日経バイオテク12月21日号「業界こぼれ話」、アカデミア医師の強い思い
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-24 0:00)
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最近、ミトコンドリア病に高い効果が期待できる化合物を見いだし、近く治験を開始するという記者会見に参加した。その研究者たちは腎臓病患者の血中成分を分析している中で、偶然にもインドール酢酸がミトコンドリアにおけるATP産生を促進するという新しい機序を解明した。そして、少し合成展開を進め、ATP産生促進能が高い、ある誘導体に絞り込んだ。この研究者は、この知見を持って多くの企業を歩き回り、共同開発を求めたが、全て断られたという。
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日経バイオテク12月21日号「World Trendアジア」、激化するバイオシミラー開発競争
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-24 0:00)
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韓国Samsung Biologics社と米Biogen社の合弁のSamsung Bioepis社は2015年11月、エタネルセプトのバイオシミラー(バイオ後続品)が、欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品評価委員会(CHMP)から承認を推奨されたと発表した。韓国では承認済みだが、欧州では初のエタネルセプトバイオシミラーとなる。
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日経バイオテク12月21日号「World Trendグローバル」、バイオ燃料、オランダの排出量を相殺
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-24 0:00)
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地球温暖化の抑止を目指し2015年12月にパリで開かれたCOP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)では、先進国のみならず途上国も含めた二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出抑制が話し合われた。バイオ分野で温暖化対策に最も関係のあるのはバイオ燃料だが、その業界団体はCOP21開催に合わせ、バイオ燃料の温暖化抑制効果をアピールした。
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九州工業大学大学院 生命体工学研究科 訪問(3)講義と石井研訪問編
from 森山和道
(2015-12-23 23:09)
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Tweet 2日目 から続く。
講義
3日目。
今回、僕を呼んでくれたのは、最初に述べたとおり 柴田智広先生 である。
柴田先生は、学生さんたち曰く「常に元気でハイテンション」な先生だ。
NAIST時代は「常に走り回っている先生」として知られていたという。
僕の印象も同じである。
だが今回、予想外の出来事が起きた。
その、いつも元気な柴田先生が不幸にも風邪をひいてしまったのである。
しかも39度近い熱があり、自分のためにも周囲のためにも、もう休むしかないという。
そりゃ大変だ。仕方がない。
だが問題は柴田先生に呼んで頂いた立場の僕である。
何が問題だったかというと、僕は今回「学生さんたちに講義をしてくれ」と頼まれていたのだ。
「ロボットのような知的システムを社会実装する上で考えておくべきいくつかのこと」
というのが僕のつけたタイトル。
先生から依頼されたメールにあった文言に「いくつかのこと」という言葉をくっつけたもので、
JSTの造語である「社会実装」なるバズワードを枕にして、
自己紹介を兼ねてここ15年くらいのロボットシーンを振り返り、
そして外部の人間から眺めたロボットを世の中に出し ...
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九州工業大学大学院 生命体工学研究科 訪問(2)トマトロボコン編
from 森山和道
(2015-12-23 22:14)
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Tweet トマトロホ?コン参加者
1日目(移動・黒崎滞在編) から続く。
二日目。
黒崎から北九州学研都市へ
トマトロボット競技会 は3日間にわたって開催される。1日目はブリーフィングやテクニカルカンファレンスのようなことが行われ、2日目に予選、3日目が本選である。
予選といってもロボットの動作性能確認のようなもので、エントリーした14台のうち、落ちたのは1チームだけだったとのこと。
具体的には「トマトを触る」というものだ。ロボットがトマトに触れればオッケー。
僕が行ったのは最後の本選の日だ。
会場は九州工業大学ほか3つの大学がある「北九州学研都市」の体育館。
朝だったので、あまり足が選べない。
「地方都市あるある」だが、公共交通機関、この場合はバスの本数が少ないのである。
しかもこの日は日曜日。平日以上に本数が少ない。
だが、これがメインの仕事である。遅れるわけにもいくまい。
となると、タクシーを使うのが無難ということになる。
折尾駅が最寄りだということは知っていたのだが、ホテルのフロントにも聞いたところ、
「学研都市は折尾からだと行きすぎ。タクシーなら折尾から乗るのも ...
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九州工業大学大学院 生命体工学研究科 訪問(1)移動・黒崎滞在編
from 森山和道
(2015-12-23 20:47)
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Tweet 九州工業大学大学院 生命体工学研究科 に伺った。
「 トマトロボット競技会 があるので来ませんか」
と、以前は奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)にいらっしゃって、2014年からは九州工業大学大学院 生命体工学研究科 人間知能システム工学専攻教授である 柴田智広先生 からお誘い頂いたのである。
柴田先生は、計算論的神経科学とロボティクス、生体信号解析などの研究者である。
数理的なアプローチで、実機もあつかっている。
研究室名は「人間・社会的知能システム研究室」。
ロボット、人、社会など、全体を適応システムとして扱うというのが研究方針だ。
研究内容はこちら 。
一般報道された話題はこんなところ。
着替え手伝います – 着衣介護ロボット開発/先端大
ロボット技術者を世界に輩出 九工大院が新コース [福岡県]
学研都市に「交流酒場」 研究者ら産学官へ気軽にプレゼン、若松 [福岡県]
九州工業大学には3つのキャンパスがあるのだが「若松地区」というところにある 北九州学研都市 が会場であり、柴田先生たちがいるところだとのこと。
「おすすめは スターフライヤー です」ということなので ...
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広島大、ゲノム編集の高効率ノックイン法PITChのプロトコールを論文発表
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-22 13:00)
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広島大学大学院理学研究科の佐久間哲史特任講師らは、ゲノム編集ツールのTALENやCRISPR/Cas9を用いて簡便かつ迅速に遺伝子導入を行えるPITChシステムの詳細なプロトコールを、Nature Protocols誌で2015年12月18日に発表した。目的遺伝子を挿入したヒト培養細胞を1カ月半で樹立できるプロトコール(実験手順)を確立した。また両生類のカエルにおいても染色体上の特定位置に外来遺伝子を挿入できる実験手順を公開した。この成果などについて佐久間特任講師は、12月3日に神戸市で開かれたBMB2015(第38回日本分子生物学会年会・第88回日本生化学会大会合同大会)のシンポジウム「ゲノム編集で細胞・生物をカスタマイズする」で紹介した。
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サンバイオ、慢性期脳梗塞に対するフェーズIIbで患者募集を開始
from 日経バイオテクONLINE
(2015-12-22 11:44)
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サンバイオは2015年12月21日、同社の子会社である米SanBio社と大日本住友製薬が共同で開発している細胞医薬のSB623(開発番号)について、慢性期脳梗塞に対するフェーズIIbの被験者募集を開始したと発表した(関連記事)。
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